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レース情報

【レースレポ(EQADS/日本代表U23)】『ZLMツアー(4/17&18)』デンマーク圧勝。北欧勢が主導権を掌握。

【レースレポ(EQADS/日本代表U23)】『ZLMツアー(4/17&18)』

デンマーク圧勝。北欧勢が主導権を掌握。
日本は大苦戦も、弱点を明確に出来た事が大きな収穫


第2ステージのチームタイムトライアルに臨む日本代表U23


20歳のソーレン・クラーク・アンデルセン(黄色ジャージ、デンマーク)が第1ステージスプリント勝利、第2ステージTTT優勝、第3ステージ4位で文句の無い総合優勝を飾る。2014年度デンマークU23タイムトライアル王者。近い将来のプロ入りが確実視されている。
Photo: Omroep Zeeland

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【レース情報】
-レース名:『ZLMツアー』
(ZLM Roompot Tour)
-カテゴリー:UCI Europe Tour 2.Ncup
-期間:2015年4月17日 & 18日
-開催場所:オランダ・ゼーラント州


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【成績】
<第1ステージ>
1位:ソーレン・クラーク・アンデルセン Søren Kragh ANDERSEN(デンマーク)2h45m39s
2位:Daan MYNGHEER(ベルギー)+0s
3位:Owain DOULL(イギリス)+0s
…57位:岡 篤志(日本代表U23/EQADS)、66位:小石祐馬+4m05s
…97横山航太+8m41s、135位:内野 直也(EQADS)、139位:小橋勇利、140位:徳田優+12m46s
■第1ステージフルリザルト(UCI)

 * * *

<第2ステージ(チームTT)>
1位:デンマーク30m10s
2位:ロシア +25s
3位:フランス +36s
…23位:日本 +3m46s(出走26ヶ国中)
■第2ステージフルリザルト(UCI)

 * * *

<第3ステージ>
1位:Mads PEDERSEN (デンマーク)4h02m18s
2位:Michael Carbel SVENDGAARD (デンマーク) +0s
3位:Daniel HOELGAARD (ノルウェー)+0s
完走69人 日本チーム6名は全員途中棄権

■第3ステージフルリザルト(UCI)

総合優勝:ソーレン・クラーク・アンデルセン
■最終総合フルリザルト(UCI)

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【監督の浅田顕によるレポート】

<第1&2ステージ>
『オランダ南西部で開催の風のレースで知られるZLM TOURは今年から2日間3ステージで開催。初日のハーフステージは122㎞のフラットコース。レースはスタートから位置取り争いで落車が頻発し僅か2㎞地点までに4回の落車が発生する状態。レースはペースアップとダウンを繰り返しながらふるいにかけられ、チームからは勝負するトップ集団に残れず、小石と岡が第2集団の残ったのが最上位であった。
第1ステージ終了後、同日夕方スタートの25㎞のチームタイムトライアルは強風の中農道の細い道路で行われた。その中チームは前半のペース作りに苦戦したが後半はペースが整いつつ上り調子でのゴール、しかし結果はトップのデンマークに3分以上の差を付けられスピード域の差を痛感したレースとなった。』

<第3ステージ>
『最終の第3ステージは177㎞のフラットコースで朝から強い風が吹く。レースはスタートから一気にペースが上がり集団を分解させては元に戻る動きが繰り返され、やがて後方グループは元に戻らなくなる。時々アタックはあるもののリーダーのデンマークに他の強豪国が屈した形でレースが自在にコントロールされる。日本勢の殆どが早くから脱落集団に取り残される中、2つ目のメイングループに小石、岡を残すが、中盤に小石は横風での路肩走行で不運な落車で肩を強打しレースをリタイヤ、岡もポジション争いで路肩から畑に落とされ集団復帰ができず終盤にリタイヤとなった。
ステージを制したのはリーダーを擁しながらスプリントも制したデンマークのペデルセン。デンマークは個人総合優勝を含み完全にレースを支配した。今回のレースでは体格と体力の差の大きさを感じた。坂の無い超消耗戦で地元オランダ、ベルギー勢でさえ頼りなく感じるほど北欧勢のパワーを見せつけられた2日間であった。小石は検査の結果鎖骨骨折が判明し、しばらくは治療に専念することになる。しっかり完治させ早く元気な走りを見せてほしい。(浅田顕)』

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【選手自身によるレポート】


岡 篤志(EQADS)


<第1ステージ>
『コート・ピカルドの2日後、ネイションズカップ3戦目はオランダのZLM TOUR。
例年は1Dayレースであったが、今年は初日にRRとTTT、2日目に例年のコースを使ったRRというステージレースに。
ネイションズポイントは、ステージ3位以内、総合20位以内まで。
TTTはポイントに加算されないが、総合に反映されるため重要になってくる。
まずは初日のRRは、ド平坦の125㎞。しかし遮るものの何もないオランダの土地は、絶えず強風が吹き、毎年レースはバラバラの厳しいものに。
日本人としては過去完走者1人(木下選手)と、この3戦の中で1番苦手分野といっても良い。
しかし自分としては、今年ベルギーやオランダのレースを走り、風のレースも走れる手ごたえを得たので、先頭集団でレースをすることを目標に臨む。
風のレースは、先頭で攻撃したものが有利に働き、受け身になると負けだ。とにかく前で展開することを考えスタート。
皆考えることは同じで、他のレースと比べても常に位置取りが激しい。
スタートして5㎞経たないうちに、4件のも落車が起きた。足止めを食らう場面もあったが、巻き込まれずに集団復帰。路肩から前に上がり、先頭まで出切る。しかしポジションをキープすることは至難の業で、気が付くと中ほどまで下がってしまった。
ここで右に曲がった瞬間、横風を使った攻撃がかかる。一気に1列棒状になり、エシェロンに入れない所から風下に張り付け。中切れでバラバラになり、第2集団になってしまった。
前は50人ほどで、乗ったのは小石選手のみ。
しかし諦めなければ追いつくのが横風レース。有力チームも沢山取り残されていたので、20人ほどでローテーションを回し、先頭に復帰。
その後向かい風になったことで集団は止まり、後ろから沢山のグループが追いついてきた。
しばらくスローペースで進み、若干気を抜いた瞬間の70㎞程、再び横風でデンマーク、オランダなどの国がチームTT開始。また受け身のレースになってしまい、前では分裂が起きている。
50人近いグループの先行を許し、第2グループで追走し続ける。
追走のペースも非常に速く、ローテーションに入れないと千切れてしまいそうなスピード。しかし差はじわじわと開いていく。先頭が見えなくなった瞬間、追走の手は緩み後ろから小石選手含む20人ほどが合流。
40人ほどのグループで4分ほど遅れゴール、57位という結果に。
先頭との自力の差を痛感したが、小柄なこともあり後ろに付いてしまえば耐えられるという事も実感できた。しかし先頭集団で戦うにはもう2段階力も技術もが足りない。
体力という、最も単純で最も難しいことを、伸ばしていくしかない。』

<第2ステージ(チームタイムトライアル)>
『ロードレースが終わり中4時間、第2ステージであるチームTTが始まる。コースは、細い道が多く、テクニカルな区間も多い、吹き晒し25km。ジャパンチームは辛くも6人でスタートラインに立つことが出来た。借り物な選手もいるが、全員がTTbikeを使用して臨む。
そしてスタート。
予想以上の横風に、DHバーを持つことすら躊躇する状態。
道が細く、6人目の選手はエシェロンに入りきれない。
自分の調子も絶望的に悪く、開始早々千切れそうになる。
そんな中、内野選手がメカトラもあり遅れてしまった。
この段階で遅れるとタイムアウトの危険性があるため少し待ったが、厳しそうだったので5人で決行。
自分も調子が上がることを願い、千切れないようにセーブしながら回るが、最後まで苦しいままだった。
中盤からTTの苦手な小橋選手が回れなくなり4人でローテ。
小石選手がペースを作ってくれて、徳田選手、横山選手も強く牽いてくれて、最後は4人でゴール。(チームのタイムは3人目のタイム)
結果はトップのデンマークから3分45秒遅れの23位(26チーム中)。

感想
本来TTが得意な脚質で、長く牽こうと意気込んでいたが、先のレースで脚が完全に終わってしまっていた。
牽いているときの出力も、驚きの低さだった。
改善点をあげるなら、チームTTの練習不足だと感じる。
ディスクにディープホイール、DHバーと不安定要素が多いなか、ハスって落車が起きそうになるなど、横風では怖くてピッタリ付くことが出来なかった。
その結果後ろでも休めず、全体のペースも上がらなかった。
それから、ノーマルバイクでTTTをするときは、下がるときに脚を休めるが、TTbikeは加速が鈍いため、もっとゆっくり下がるべきであった。
前半はそれに気づかず、付き直すときに足を使う場面が多かった。
チームTTのレースは初めてだったので、良い経験になったと思いますが、また機会があった場合はしっかり準備して臨みたいと思います。』

<第3ステージ>
『朝から疲労は否めなかったが、泣いても笑ってもこのレースで帰国。
何か残して帰りたいと思い、気合いを入れ直してスタートへ。
風力発電の国オランダ、今日も当然のように強風が吹き荒れる。
個人総合の1、2、3位を独占しているデンマーク、地元国のオランダ、ベルギー等の国を中心にレースは動くので、昨日の反省からチームぐるみな動きを察知して前に上がることを心掛けて、レースはスタート。
横風での攻撃は、必ずコーナーを曲がって風向きが変わった瞬間に行われる。
後ろの選手は、コーナーで詰まり立ち上がりがキツい上、横風で路肩に張り付けられれば、集団は簡単にバラバラになる。
早速スタートから10km程で、オランダやデンマークが先頭に上がってきた。
コーナーに向かって全員がスプリントしながら突っ込む。
自分は20番程で抜け、1列棒状に。
ここならセーフかと思ったが、エシェロンには入りきれず、2人前の選手が中切れ。
詰めきれずに離れてしまったが、他の主要国も数名ずつこのグループにいたため、落ち着いて追走。
30人程のグループで追い付き、50人程のグループになったが、ここから向かい風区間に入り、集団はストップ。
後ろから続々と合流し、振り出しに。
しばらく向かい風で集団はスローで進むがいつ攻撃が来ても良いように前々で位置取る。
しかし肝心な所で下がってしまい、曲がった瞬間に横風攻撃。
ペースは破壊的ではないが、直線が長く、分断の餌食に。
前は50人以上おり、こちらはバラバラ。かなり危機的状況になったが、チームカーの隊列を利用しながら数名で先頭まで復帰。
ここには小石選手が残っており、このあと後ろから追い付くグループはなかった。
60km地点、再び細い道でデンマークの鬼牽きが始まり、集団は3つに分断。
ここでも後ろにいてしまったが、人数もこちらが多く、追い付きそうだったが、ここで小石選手含む数名が落車。
チームは自分だけになってしまい、前との差も開く。第2グループには追い付いたが、先頭25人程は遥か彼方。
このグループは合流することはなかった。
自分はローテーションに加わり、このまま落ち着いてくれる事を願いながら90km過ぎ、先頭の選手が大斜行し、後ろの選手達はホイールを差しているため、自分も煽りを受けて前輪スポークに前走者のクイックが入り、落車は免れたが路肩に吹っ飛び、集団から10m程離れてしまった。
横風のローテーションは、少しでも離れると、不思議なほど追い付けない。
チームカーの隊列を利用し、ずっと見える位置に推移して、諦めずに踏み続けたが、長いパヴェ区間や入り組んだ農道で、差は詰まらない。
ジャパンのチームカーが来て、手は尽くしてくれたが、後ろに集団はもうなく、完走は厳しくなった。
共に遅れたスペイン人と二人でゴールの街まで走り、145km地点でリタイア。
自分が最後のリタイア者と言う感じ。
つまらない一瞬のミスで全て水の泡になってしまったことが悔しい。
しかしこの二日間3ステージで、トップとは圧倒的な力の差を感じざるを得ない内容&結果でした。
普段からこういったタイプのレースを走っている選手とは経験の差も大きいですが、純粋なパワーも大きな差です。
しかし二日間で成長も感じられたので、収穫のあるZLM Tourだったと思います。

ありがとうございました。』

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【大会の模様映像】
Video: Omroep Zeeland



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【参考リンク】
<2015年「エキップアサダ(EQADS)」体制のご紹介>
http://www.cyclisme-japon.net/modules/information/details.php?bid=683
チームコンテンツ
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